ロールプレイの醍醐味。それを知って欲しい。切に。

龍谷大学栄養学科オンライン面接実習最終日。

画面には、まず観察役の学生が部屋に入って来るのが映る。ロールプレイをする学生はドアの外で待っている、、はずだった。

1回目のロールプレイが始まる前に白衣を抱えて

部屋に入ってきた女子学生が妙に目立った。

すると先生に促されて、その学生はすぐに外に出て行った。

しばらくしてロールプレイが始まった。

さっきの妙に目立った学生がどやどやと入って来た。まさにどやどやだ。

たった今白衣を羽織りました状態で、どこを見るともなく「かんせいのうしょうにならないように」と、肝炎の患者である私に話し続ける。

「かんせいのうしょう?」尋ねても尋ねても

話を止めない。相変わらず眼差しは定まらない。

マスクの上の目は確実に笑っている。照れ笑いなのか、なんなのか。

「ねえ、どこ見てるの?」と手を振っても

肝性脳症にならないように何を食べてはいけない云々と話し続けるのだ。

その学生のフィードバック後の感想だ。

「寄り添えなかった感が強い」

 

2番目の学生は

「初めての面接で緊張しています」と棒読み状態から始まった。

6分間のロールプレイのうち、半分以上は黙った状態で画面を見続けている。

何度か話しかけたが、さすがにこちらも疲れた。

フィードバック後の感想は

「患者さんを良くするために知識を教えなきゃいけないと思って準備してきたのに、頭が真っ白になってしまった。自分が話すことが目的となっていた」

 

そして、それからもロールプレイは6回続いた。

「自分が言いたいことにとらわれてしまった」

「患者さんから質問があるというチャンスがあったにも関わらず、患者さんに寄り添えなかった」

みんな、素晴らしい気づきだよ。

こころから拍手したくなる。

 

が、しかし。

教科書読んで、患者の情報読んで、準備してきたもののお披露目になっているのじゃないか。

ただ、私と会話して欲しいだけだよ。

ロールプレイって、一方的じゃないんだよ。

生きてるんだから。

一緒に感じれるんだから。一緒に。

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なっ、さんちゃん(パソコン向こうの猫の名前)