コーヒーマシーンを使ってボタンを押すと
“深煎り”の方だった事に気づいた。
時すでに遅し。私は隣の“モカ”が飲みたかった。
「あぁ~仕方ない」と、思ったところに
ケースを変えてくださいみたいな文字と紙パックのようなイラストが表示された。
えっ?と思わず×印を押すと、何故かアイスコーヒーの表示が出た。慌てて蓋を開けようとすると開かない!
思わず店員さんを呼ぶと、店員さんも一緒に慌ててる。
そのうち、カップの中に更に珈琲が注がれていく。
そこでまたさっきと同じ表示が出た。
どうやら、店員さんもその表示で事態を理解されたようだ。
新しい紙コップを持って来てくれた。
「すみません」「いやこちらこそすみません」
と、言葉を交わした後、私はモカを入れた。
なんだかんだあった後、飲みたかったモカにたどり着いた。
願いが定まれば、試練がくる。
その試練を乗り越えて願いに向かう。
その試練を乗り越えるには何が問われているのか。私はごまかさなかった。店員さんを呼んだ。
そんなこと?
モカを飲みながら、そんな大仰なことに想いを馳せるのであったのであった。