2019-01-01から1年間の記事一覧

家族志向のケア

岡山家庭医療センターでの研修があった夜に 松下先生からメールが届いた。“分け隔てなく、一緒に関わってくれた、 というコメントが印象的でした。お二人を家族として、まとまった存在として関わるのが、 家族志向のケアの醍醐味なので皆に伝わったと思いま…

最後の九州歯科大学演習

13年になる。 今年度で最後になった。 ファシリテーターが育ったと言われたけれど 本当にそうなんだろうか。 でも、最後の演習には、もうそれは言わない。 それよりも、いろんな思い出に込み上げてくるものを抑えることにエネルギーを注いだ。 小児歯科のわ…

OSCE前の実習

ロールプレイをした学生さんは今年もOCSIAメンバーだった。毎年恒例だそうだ。 実習が終わって、O先生が言う。 「SPさんは質問に対してどう返そうか考えながら返している」 OCSIAの学生さんが即座に言う。 「いいえ!SPさんは自然に反応して返されています」…

松下先生

OCSIAの奈義合宿に久しぶりに参加した。 参加者16名。岡大だけでなく、阪大、大阪医大、神戸大の学生さんに、薬剤師の方も参加! しかも午後からは学生時代奈義合宿皆勤だと言われた光田先生も加わった。 SP2名、午前中はそれぞれに8回のロールプレイ。 午…

OSCE

ある大学でのOSCE。 標準模擬患者の働きと言えど、さすがにこころは動く。 OSCE担当の先生が全体を見て回ってくださっていた。 「さっきのドアの締め方を見ていて、きっと何かあったんですよね。どんな学生でしたか?」 そうやって、SPの想いを吐き出させて…

泣けた

医療センターの看護学校でのSP参加型演習にて。 ロールプレイをした本田さんという学生さんが フィードバックの最後に泣きながら話してくれた。 「患者さんが中心ではなかった。患者さんを想っているようで、、鼻かんでいいですか(鼻をかんで) 自分を主体…

SP学

山形のSP養成ワークショップに今年も参加させてもらった。 「こうしてSP学を学んでいる」そういう言葉が出てきた。 それは患者役になりきるイメージをつくること。 フィードバックの仕方を習得すること。 もちろんそれも大事だけれど、それよりも大事なSP学…

毎熊先生の授業

授業の間中、毎熊先生は、ずーっとこころの中で微笑んでいる。 それが感じられて、私も微笑んでいる。 いよいよSPとのデモンストレーション。 「SPさんとやってみたい人」 「やってもいいかなあと思う人」 「まあ、やってやってもいいかなあと思う人」 「誰…

繋がるやり取り。

神戸大学5年生実習で、初めてSPにファシリテーターをさせてもらった。 「なんでいいと思ったんですか?」 「なるほどー」 「あの言葉で岡山さんはそう思われてたんだって」 言葉が響き合っていく様は本当にあたたかい。 一方通行にならず、それを繋げていく…

令和元年になっても。

20年ほど前、研修医指導医講習会に参加していた。 SPというより雑用係での参加だった。 私は、尋常じゃない数のコピーのとり方すらよくわからなかった時代だ。 そんな研修で、SPという存在を知り、病院の研修医研修にSPを使って下さった医師が数名いて下さ…

日日是好日もとい日日是練習。

田中さんの耳が原因不明でひどくかぶれたので 皮膚科を受診した。 診察を受けてから「調子のええ、感じのええ女性の先生じゃった。ぽんぽん話された。」が第一声。 田「こういう時、フィードバックならどう言うんじゃろう」 前「明るい感じで話してくれてほ…

フィードバックの練習?

保健所に行って手続きをしてもらった。 係の女性が少し困ったように対応されて、他の人に尋ねに行かれた。戻って来られてすぐに言われた。 「すみません。初めてのケースでしたので、少しおろおろしてしまいました」 帰りの車の中で話した。 「さっきの人感じ良…

反応って。

LAWSONで、ポンタカードを出してから 「アイスアールグレイティーを一つください」と、伝えた。 「はい」と、そのスタッフの女性は他の品物を手に取りながら、「ポンタカードをお持ちですか?」とたずねてきた。 「?」その瞬間、「あっ、もう渡してもらっていました…

愛大

前日打ち合わせでの永井先生は、見事だった。 シナリオを熟知し、SPの疑問点にも的確に、そして丁寧に答えてくださった。 SPにとっても、答え方の意味が腑に落ちて すごく楽になる。 目的が定まっている。 こんなに熱心な先生がいてくださることが 本当に嬉…

フードモデル

2年前に胸部食道がんの手術をして、2度目の入院。少しだけ体重が増えたので退院できた患者役。 退院後、鼻にチューブを入れて栄養剤を注入している。食事は全粥とミキサーした副菜。 独身で調理師をしていた彼女は自分で料理をしている。 そこに管理栄養士が…

標準模擬患者

PCC OSCEの練習。 頭を振りすぎているというフィードバックをもらう。無自覚だったことを自覚することが何より大事だと久しぶりに思った。 そして、新しいメンバーの標準模擬患者を見て これまた思った。とっても自然だ。 そして、標準模擬患者のデビューの…

どっちでもいいです

「お魚かお肉、どちらがいいですか?」 「どっちでもいいです。」 いやいや、それはないですよ。 どっちかちゃんと選ぶよね。 どんな場面でも、「どっちでもいい」はないですよ。 それが大学の医学部で。 肝心な時に「どっちでもいいです。」と、答えるなんて、あり…

感じるということ

定例会の帰りに、田中が言った。 「感じるのではなく、つい考えて判断してしまう」と。 なるほどお。そうだよなあ。 そう生きるように、それが当たり前のように 暗黙の了解で生きてるよなあ。 「前田さんは、みんなが勉強会に出れなかったことが寂しかったっ…

雑務って名の集まり

楽しかったなあ。 岡山大学でのこと、洗いざらい話せて。 ただ思ったことを語り合えるって、なんの損得もなく。 ただ、SPとして、向かう方向が定まってるから。 だから、語り合いたい。 出し合いたい。 本当の願いはシンプルだと思う。 そこにたどり着くまで…

理解者

吉田先生と猪田さんに会った。 吉田先生も、猪田さんも、SPの働きをとても理解して下さっている。会う度に思う。 SPのフィードバックがいかに大事なのか。だからこそフィードバックの練習が重要であることを言われる。そして、その機会を作ろうとして下さっ…

オーケストラ

8月の合宿で、岡山SP研究会はひとつのオーケストラだと話した。 ひとつのオーケストラとして「あなたはあなたでいいんだ」という音楽を、 私たち仲間で奏でたい。 だからこそ、自分にしか出せない音色をどこまでも探求して欲しい。 それが「自分を知る」に…

9月

学校に行きたくない気持ち想像できる。 無理して頑張って行ってたよなあと、自分のこと思い出す。 夏休みが終わって始業式の日は、本当に胸がつまる感じだった気がする。 今もなお、9月の始業式の日は胸がつまる。 なんだろうね。 学校には行かなくていいと…

ぼやき。

ぼやき漫才が懐かしい。 あの人生幸朗が「しかし、みなさん、これは私がボヤくのやのうて、今の世の中が私をボヤかしまんねん」といい、「まぁ皆さん、聞いてください」と聴衆に語りかける。って具合のぼやき漫才。 私も、まぁ皆さん、聞いてください。 看護…

「敬う」

“人や生きものだけでなく、森羅万象のすべてに対して、おおもとのところに「敬う」があったら、それはなによりも理想的な世界なのではないか。「敬う」があるから、感謝があるし、希望がある。なにもかもすべての源とは、「敬する」ことではないか” ほぼ日手…

おにぎり。

食欲がない時、それは体調が悪いだけでなく 気持ちの部分が大きいことが多かったけど。 その時は必ず、母がおにぎりを握ってくれた。 黙っていても、テレビを観ていても、寝ようとしていても、「おにぎり握ったる」母の声が私を追いかけてくる。 そして、そ…

話せばわかる。

「人間同士、向き合って話せばわかり合えるんだよ」 ドラマの中で犬養毅役がそう言った。 有名な言葉だけれど、今は特にこころに沁みてきた。 研究会の中で、岡大で。 まさにそれが起こった。 本当の想いを出すのは簡単ではない。 もちろん痛みを伴う。 だけ…

救われた。

夕方、岡大の帰りに寄ったコンビニを出た瞬間 夏の匂いがして、ああ~好きだなあと思った。 草の匂いだろうか。妙に感傷的になる懐かしい匂い。 1年生地域医療実習前の医療面接実習で、癒された帰り道だから、その匂いにぐっときたのかもしれない。 「一生懸…

力が抜けること。

小川さん お誕生日おめでとう。 あえてメールしないので、つぶやいちゃいます。 久しぶりに勉強会に参加してくれた小川さん。 なんか力が抜けてたなあ。 自分に向き合ってるなあ。ちゃあんと。 いろんなことあっても。いやあるからこそ 何より自分に向き合っ…

潔く。

倒れて救急に運ばれた母が姉に言った言葉。 「お母ちゃんは潔くいくよ」 骨折だけだったのに、その三日後 母は突然逝った。 私のフィードバックは短めでシンプルだと言われることが多い。確かにそのことも意識はしている。 その中で、倉敷中央看護専門学校の…

「聴かれる」体験を早速に。

「教育が逆行している。」 この2、3年だろうか。私はよく口にしていた。 倉敷中央看護専門学校の先生方と話す機会をもらった。 「教育が逆行している」私はまた口にしていた。 すると、「どうしてそう思われるんですか?」と聴かれた。 おっと、と思った。確…