2週続けて栄養学科での病棟訪問場面オンラインロールプレイに参加した。
今週も忘れられない学生に出会った。
オンラインゆえに、学生も自宅から参加している。
先生の始めてくださいの声に
「聞こえていますか?」と学生が声をかけてくれた。そこからすでに病棟訪問は始まっていた。
「病院での食事はとれていますか?」
「あんまりねぇ」そう返すと、学生は
「そうですかあ」と、うつむいた。そして私に向かって言われた。
「少しでも食べれるようになれたらいいですね」
その時こころの中で言葉を返していた。
“あなたが話に来てくれたら食べれるようになるかもしれないよ”
「クスリでね、少しは寝れるようになりました」
「あぁ、良かった」思わず声がもれるようなため息のような、その言葉が響いてきた。
タイマーの音が鳴って、学生は一瞬身体をそらした。「あっ、終わってしまった」小さな声が聞こえた。
ロールプレイが終わっての学生の感想だ。
「患者さんはこわいかと思っていたのに、いざ目の前にして話していると普通に話せていた。いつの間にか話すのが楽しくなっていた」
一瞬一瞬をありのままに反応してくれていた。
ロールプレイの始まりも終わりも境がなかった。
そんな自然な反応が、こんなにあたたかい時間を紡ぎ出すんだ。
忘れないでいて欲しい。