ある人(見たこともない人ですが)がその指輪貸してみてと私に言う。指輪をはめたまま手を差し出すと、その人は何かを使ってぎゅーっと力を入れながら私の指輪を押している。
すると、指輪の形がどんどん消えていった。
また違う指輪を渡すと、その指輪も同じように形がなくなった。
その人が誇らしげに言う。
「うそ物はこうやってなくなってしまうんですよ」
それを聞いて私は思った。
「うそ物だからって全部なくしちゃったらつまらない。うそ物だとわかっていても大事に持ってたらいい。わかってないのとわかっているのではまったく違う」
そんな気づきを反芻しながら私はとても穏やかだった。
なーんて、夢の中の気づきもなかなか粋なものです。